トップ > 社説・春秋 > 記事

社説

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

北朝鮮のミサイルへの備えを強化せよ

2017/4/5 2:30
共有
保存
印刷
その他

 北朝鮮が弾道ミサイルの開発を加速しつつある。いまの迎撃態勢で日本の領土・領海を守り切れるのか。不安である。新たな迎撃システムの導入を進め、備えを強化すべきだ。有事における自衛隊の動きを再確認し、法制度に不備がないかどうかなどについても幅広く検討しておきたい。

 米国は、北朝鮮のミサイル技術は「新たな段階に入った」(ティラーソン国務長官)とみている。昨年来、発射の前兆をつかみにくい固体燃料を用いたり、複数発を同時発射したり、格段の進歩を遂げているからだ。

 日本の現在の迎撃態勢は(1)洋上に展開するイージス艦に搭載した海上配備型迎撃ミサイル(SM3)(2)陸上からの地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)――の二段構えである。複数発が飛来した場合には撃ち漏らす可能性を軍事専門家は指摘する。

 在韓米軍は間もなく、地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)を導入する。日本も採用すれば、SM3が逃がしたミサイルをPAC3より遠くで撃墜できる。SM3を陸上で使用するイージス・アショアの導入も、広範囲の防護に有効とされる。

 軍事技術は日進月歩である。やみくもに軍拡競争に走り出すのは好ましくないが、安全保障環境の変化に即した新装備の導入をためらうべきではない。

 北朝鮮が米本土を直接攻撃できる日が近づいているとみて、米トランプ政権は北朝鮮への先制攻撃も選択肢のひとつとしている。もしも米イージス艦や長距離爆撃機に対する自衛隊による護衛を要請されたら、安倍政権はどう対応するのか。

 米艦防護は安保法制定で可能になったが、有権者に広く周知されているとは言い難い。何をして何をしないのか。国会でよく議論しておくことが大事だ。

 相手国が日本の領土・領海への侵攻前であってもミサイルなどで攻撃してくることが確実視される場合の対応について、自民党は先週、「反撃能力の保持の検討」を政府に提言した。

 「座して自滅を待つべしというのが、憲法の趣旨とは考えられない」。これは1956年の鳩山一郎首相の答弁である。以来、政府は「敵基地攻撃は専守防衛の範囲内」との見解を示してきたが、あまり知られていない。こうしたことも議論しておいた方がよい。

社説をMyニュースでまとめ読み
フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

ミサイル弾道ミサイル鳩山一郎北朝鮮

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報