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改憲は急がば回れの発想で

2017/3/19 2:30
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 衆院憲法審査会が4カ月ぶりに憲法改正の実質審議を再開した。まずは「参政権に関連した諸問題」に重点をおいて討議する。与野党の問題意識には共通点もあり、優先度が高い改憲項目は何かという合意形成に向けて丁寧で建設的な議論を期待したい。

 与野党6会派は16日の衆院憲法審査会で、大災害時の国会議員の任期延長、首相の解散権のあり方、衆参両院の選挙制度などについて見解を表明した。

 自民党は2011年の東日本大震災後に地方選挙が執行できなかった例をあげて「国会議員の任期延長が必須となる」と訴えた。民進党は首相の解散権を制限すべきだと主張する一方で「緊急事態での衆院議員の任期延長は検討に値する」との認識を示した。

 公明党は「危機管理法制は相当整備されている」としてやや慎重、日本維新の会は改憲に積極的な立場から意見を述べた。共産党や社民党は、憲法に規定のある参院の緊急集会や投票日の繰り延べで対応可能などとして改憲に反対だと強調した。

 緊急事態条項を巡っては自民党が2012年に公表した憲法改正草案で、武力攻撃や内乱、大規模災害時に内閣に「法律と同一の効力を有する政令」の制定権を与えるといった考え方を示した。

 16日の審議では内閣や首相への強い権限付与に慎重意見が多かったが、災害時の議員任期の延長や国と地方の関係などは優先的な検討課題になり得る。

 安倍晋三首相は5日の自民党大会で「今年は憲法施行70年の節目の年だ。自民党は憲法改正の発議に向けて、具体的な議論をリードしていく」と語った。

 時代に合わせた憲法の議論は大事であり、緊急事態の対応や衆参両院の位置づけ、「1票の格差」の是正などは重要なテーマだ。ただ改憲への立場は与党内にも温度差がある。国民の幅広い理解を得るには、丁寧な議論の積み重ねが前提となる。国会審議も急がば回れの発想で臨んでほしい。

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