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稲田防衛相の管理能力を疑う

2017/3/17付
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 閣僚の国会での説明がここまでいい加減では、野党が「隠蔽だ」と追及するのは当然だろう。南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の日報問題などを巡り、稲田朋美防衛相の管理能力に大きな疑問符がつく状況になっている。

 南スーダンPKOの派遣部隊の日報に関して、防衛省がこれまで「廃棄して存在しない」と説明してきた陸自内で保管されていたことが明らかになった。

 南スーダンでは昨年7月に政府軍と反政府勢力の大規模な武力衝突が起き、陸自の派遣部隊は日報で「戦闘」との表現を使った。

 防衛省は昨年12月に日報への情報公開請求に対し「すでに廃棄した」として不開示とした。その後の調査で統合幕僚監部に電子データが残っていると判明したにもかかわらず、防衛相への報告まで1カ月を要し、公表はさらに2月7日にずれ込んだ。

 陸自内に日報のデータがずっとあったとすれば、防衛相は国会で事実と異なる答弁を繰り返したことになる。それまでの説明と辻つまを合わせるため、陸自内で見つかったデータが消去されたとの疑いも浮上している。

 防衛相は一連の経緯を踏まえ、直轄の防衛監察本部に特別防衛監察の実施を命じた。対応が後手に回っているとはいえ、情報管理の問題点や隠蔽の有無をきちんと明らかにしてほしい。

 防衛省は日報の扱いについて、中央即応集団司令部の担当者が報告用の「モーニングレポート」を作成したら廃棄する仕組みだと説明してきた。現地情勢は隊員の安全に直結するだけに関心も高い。これを機に情報の保全と公開に関する基準を見直す必要がある。

 防衛相は日報の扱いがこれだけ焦点になっても省内の動きを把握できていない。学校法人「森友学園」の訴訟への弁護士時代の関与を全面否定した先の答弁も「記憶違い」だったとして発言の撤回と謝罪に追い込まれた。国会審議に臨む姿勢が問われている。

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