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政治の季節迎える中国の激しい前哨戦

2017/3/16 2:30
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 中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が閉幕した。これにより中国は、秋以降に開く予定の共産党大会をにらんだ政治の季節をむかえる。

 当面の焦点は内政の延長ともいえる外交だ。習近平国家主席ひきいる指導部にとっては目下、米国のトランプ米政権との関係づくりが重要な課題といえる。

 その一端は15日の李克強首相の記者会見にもうかがえた。冒頭、中国の国営メディアでなく米CNNテレビの質問に答えることで、米国重視の姿勢をしめした。

 米中間では現在、習主席が4月にも訪米しトランプ大統領と初会談する日程の調整が進んでいる。いうまでなく、大統領の重視する経済・貿易問題がカギを握る。

 記者会見で李首相は、米国との「貿易戦争」を望まないと表明した。と同時に、貿易戦争が起きれば「真っ先に被害を受けるのは米企業だ」との見方も紹介し、トランプ政権をけん制した。

 トランプ氏が大統領選で盛んにとりあげた人民元の問題は深刻な火種といえる。アジアと世界の経済にも大きく影響するだけに、透明性のある議論を望みたい。

 北朝鮮の核・ミサイル開発や南シナ海の問題など、安全保障上の課題も多い。対北朝鮮制裁決議について中国は「全面的、厳格に履行している」とする一方、米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備に強く反対し、特定の韓国企業を標的に圧力を加えてもいる。

 米国に秋波を送る姿勢と、韓国への異例の厳しい態度には矛盾がある。中国がアジアの緊張緩和を本当に望むなら、周辺国との協調にカジを切るべきだ。これは南シナ海問題も同じだ。

 全人代の議論では国内経済に関する踏み込み不足が目立った。たとえば国有企業改革では、民間経済を意味する「非公有経済」の発展を4年前から掲げてきたが、いまだ成果が上がっていない。

 習主席きもいりの供給サイドの改革も、柱となる生産能力の削減はこれからが正念場だ。共産党大会を前に政治・社会の安定に力を注がざるを得ない面があるにしても、改革の停滞は心配だ。

 党大会で最大の焦点は最高指導部の人事だ。それをにらんだ前哨戦は水面下で激しさを増す。対外政策への影響も予想される。5年目に入った習近平体制の一挙一動を注視しなくてはならない。

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