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迷走する東芝再生の糸口は

2017/3/15 2:30
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 東芝の迷走が止まらない。14日に発表予定だった2016年10~12月期決算は監査法人の承認が得られず、再延期された。米原子力発電子会社、ウエスチングハウス(WH)の内部統制の不備が発覚し、調査などにさらに時間がかかるという。

 決算の数字は経営にとって最も基礎的なデータであり、それを確定できないようでは、会社の体をなしているとはいえない。一般の株主らに迷惑のかかる上場廃止などを避けるためにも、一日も早い事態の解明が必要だ。

 同時に経営再建の道筋を示し、それを遅延なく実行することも急務だ。14日に公表した「今後の東芝の姿について」という計画では、冒頭に「海外原子力事業のリスク遮断」の方針を掲げた。

 巨額損失の原因をつくり、東京の本社からの統治が十分に効いているとは思えないWHを切り離すのは妥当な考え方だろう。WH問題を引きずる限り、同社が米国で建設中の原発4基に関わる追加損失の恐れが払拭できないからだ。

 ただ、具体的にWHとの関係をどう断ち切るのか。一部には同社の法的整理案も浮上しているが、その場合は東芝にも追加的な費用負担が発生する可能性がある。

 そうした衝撃を吸収し、財務基盤を強化するための手が「今後の姿」の2番目に掲げた半導体事業への外部資本の導入だ。

 東芝のフラッシュメモリー事業は韓国企業と並ぶ「世界2強」の座にあったが、そんな優良事業を会社存続のために手放さざるを得ない状態に追い詰められた。

 買い手は外国資本になる可能性も高いが、国内の生産拠点や技術陣の力を引き続き活用し、半導体の技術基盤が日本にしっかり残るような展開を期待したい。

 こうした再建案がうまく進めば、東芝はビル設備や鉄道、水道を担う「社会の裏方」的なインフラ企業として存続の道が開ける。だがそこに至るにはなお様々な課題を乗り越える必要があり、経営陣の決断力と実行力が鍵を握る。

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