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PKOの経験を次に生かそう

2017/3/12 2:30
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 政府が南スーダン国連平和維持活動(PKO)に従事している陸上自衛隊の撤収を決めた。施設部隊の派遣から5年を過ぎ、昨年7月には近隣で大規模な武力衝突も起きた。現地での経験を踏まえて部隊の派遣や撤収の基準をより明確にし、次の国際貢献につなげていく必要がある。

 安倍晋三首相は10日、現地でのPKOについて記者団に「幹線道路の整備など独立間もない南スーダンの国づくりに大きな貢献を果たしてきた。施設整備は一定の区切りをつけることができると判断した」と述べ、5月末に部隊を撤収すると明らかにした。

 日本は2012年1月に南スーダンにPKO部隊を派遣し、首都ジュバの付近で道路整備や避難民のための施設構築などを担ってきた。派遣した要員は約4千人に達し、施設部隊としては過去最長だ。国連の司令部への要員派遣や国づくりへの協力は継続する。

 現地の情勢はなお不安定で、昨年7月には近隣で大規模な武力衝突が発生し、数百人規模の死者が出た。野党の一部は「紛争当事者の停戦合意」などを活動の条件とするPKO参加5原則に反しているとして、早期の部隊撤収を求めてきた経緯がある。

 南スーダンでは国連の旗の下で平和と安定のために60カ国以上の部隊が活動中だ。治安維持は一義的に他国の歩兵部隊が担うものの、日本政府は安全保障関連法の施行を踏まえて昨年11月に緊急時に関係者を守る「駆けつけ警護」などの新任務を付与した。

 政府は今回の撤収について「治安情勢の変化が原因ではない」と説明している。ただ今国会では武力衝突の状況などに触れたPKO部隊の日報をめぐり、防衛省がいったん「廃棄した」と説明した後に発見されるなど情報管理のあり方が争点になっている。

 今年は日本のPKO参加から25年の節目となる。意義ある国際貢献と隊員の安全確保をどう両立していくかについて、改めて議論を深めていくべきだ。

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