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サウジ改革をアジアの好機に

2017/3/9 2:30
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 サウジアラビアのサルマン国王がアジアを歴訪中だ。マレーシアやインドネシア、中国に続き、12日からは日本を訪れる。

 多数の閣僚を含む大訪問団はサウジのアジア重視の現れだ。アジアの国々がこの期待に応え、双方向の関係を深める機会にしたい。

 高齢のサルマン国王がこの時期に数週間をかけてアジア諸国を回るのは、国際政治・経済におけるサウジの立ち位置の変化と無縁ではないだろう。

 サウジは世界最大の原油輸出国だ。イスラム教の聖地メッカを抱えるイスラム世界の盟主でもある。米国の重要な同盟国だが、イランとの和解を探ったオバマ政権との間で関係が冷え込んだ。

 トランプ政権誕生に期待する一方、米国に傾斜してきた外交の軸足を見直す兆しもある。国王は脱石油依存を掲げ、大胆な経済・社会改革に着手した。雇用を生み、ものづくりや観光などの産業を育てるパートナーを求めている。

 それがアジアだ。石油頼み脱却には、まず原資を稼ぐ強い石油産業が必要だ。安定した原油供給先を確保しなければならない。

 サルマン国王はマレーシアとインドネシアで、それぞれ製油所建設への巨額投資で合意した。サウジの関与は、アジア諸国のエネルギー安定調達の点からも重要だ。

 同時にサウジが目指す国づくりへの協力を積極的に進めたい。製造業を誘致し、民間部門を育てるには、日本の経験や技術、資金はもちろん、インドネシアやマレーシアなどアジアのイスラム教徒の多い国の役割も大切だ。

 これらの国々からは毎年、多数の巡礼旅行者がメッカを訪れる。サウジにとって旅行者が生む需要は大きな商機だ。インドネシアやマレーシアではイスラム教の戒律に沿った食品生産や医療などのサービスも充実している。

 こうした企業がサウジに進出したり、サウジ人がマレーシアで医療サービスを受けたりするなど、イスラム経済園ならではの関係強化も期待できるはずだ。

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