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軍事挑発を重ねる北朝鮮に強力な圧力を

2017/3/7 2:30
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 日本の安全保障を揺るがす深刻な脅威といえる。北朝鮮が弾道ミサイル4発を日本海に向けて発射し、このうち3発が日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。断じて容認できない暴挙だ。

 航空機や船舶への被害は確認されていないが、極めて危険な行為で、「新たな脅威」(安倍晋三首相)と認識せざるを得ない。北朝鮮は今後も挑発を重ねる恐れが大きい。政府は不測の事態に備え、万全の態勢を敷いてほしい。

 北朝鮮は先月、米国でトランプ政権発足後初めて弾道ミサイルを発射した。今回の発射はそれに続くものだ。米国と韓国が今月1日から始めた定例の合同軍事演習に反発したとの説が有力だ。

 米国では金正恩(キム・ジョンウン)委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏の殺害事件などを受け、北朝鮮をテロ支援国家に再指定すべきだとの議論が浮上している。さらにトランプ政権が北朝鮮への武力行使を選択肢として検討しているとの情報もあり、こうした動きをけん制する狙いもうかがえる。

 北朝鮮がトランプ政権下でも軍事挑発を続ける意思を誇示したのは確かだ。北朝鮮の暴走にどう歯止めをかけるか。日米韓を中心に国際社会が結束して圧力を一段と強め、北朝鮮に対する強力な包囲網を築いていくことが肝要だ。

 日米韓は情報共有をこれまで以上に緊密にするとともに、ミサイル防衛などの協力を急ぐ必要がある。米国にはテロ支援国家の再指定を含め、北朝鮮にさらに厳格な対応をとってもらいたい。

 北朝鮮の後ろ盾とされる中国の役割も大きい。中国は先月、国連安全保障理事会の制裁決議に基づき、北朝鮮からの石炭輸入を年末まで停止すると発表した。厳格に履行するとともに、原油供給の停止など金正恩体制に一段の圧力をかける方策を検討すべきだ。

 中国は一方で、米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備に反対し、韓国に様々な圧力をかけている。しかし、米韓は決して中国を標的にしたものではないと主張している。

 北朝鮮は中国による石炭輸入停止措置に反発し、度重なる自制要求も聞き入れなくなっている。北朝鮮の核・ミサイル開発が中国の安保を脅かす可能性も完全には否定できない。中国はこうした現実も直視し、日米韓との協調に軸足を置くべきではないか。

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