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「どす来い」インバウンド(関西は今) 相撲「発祥」の奈良3市、誘客連携 土俵体験やゆかりの地巡り

2017/2/25 2:30
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 稀勢の里関の横綱昇進などで相撲人気が盛り上がっている。そんな追い風を観光振興に生かそうとしているのが奈良県の葛城、桜井、香芝の3市だ。相撲発祥の地とされる3市が連携し、インバウンド(訪日外国人)を含む観光客を誘致する。3市そろい踏みの試みは、奈良市内に偏りがちな県内観光の活性化につながる可能性がある。

けはや座はまわしを着けて相撲体験ができる点が外国人に人気だ(奈良県葛城市)
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けはや座はまわしを着けて相撲体験ができる点が外国人に人気だ(奈良県葛城市)

■パリでPRへ

 葛城市の近鉄当麻寺駅前の住宅街を西へ約5分の場所にある葛城市相撲館「けはや座」。本場所と同じ大きさの土俵があり、相撲を体験できる点が外国人客に人気だ。近くには石の鳥居と五輪塔が立ち、古代の垂仁天皇時代に當麻蹶速(たいまのけはや)と野見宿禰(のみのすくね)が勝負し、負けて亡くなった蹶速の墓と語り継がれる。

 「柔らかくて温かい踏み心地。押し倒されても大丈夫かもしれない」。けはや座を訪れた香港出身の30代会社員は感激した様子で土俵の上を歩き、まわしを着けて同館のスタッフと四つに組んだ。同館の2016年度の入館者数は1月末時点で約6900人と過去最高を更新。うち外国人は約300人と33%増えた。

 葛城、桜井、香芝3市による観光振興策が成果を表しつつある。桜井市には當麻蹶速と野見宿禰による初の天覧相撲があった場所と伝わる相撲神社、香芝市には両者の決闘の地とされる腰折田(こしおれだ)伝承地がある。3市は16年2月に相撲サミットを開き、パネル討論などを行った。

 今年も26日、けはや座で第2回相撲サミットを開き、ゆかりの地を巡るツアーなどを開く。3月には葛城市の職員2人がパリの国際旅行博覧会に参加し、旅行会社などにプロモーションする。

 4月には3市で「大和まほろば相撲連絡協議会(仮称)」を設立。3市の職員数名が定期的に会議を開き、観光プロジェクトを共同で企画立案する。力士と交流する場を設けるため、相撲巡業も誘致する方針だ。

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 相撲の史跡を導線にすれば、伸び悩む県中南部の観光活性化につながる。南都経済研究所の嶌川安雄理事長は「相撲と他の観光資源をセットにすれば地域の魅力が高まる」と期待する。

■県との連携課題

 旅行会社ではJTBが15年秋からけはや座観光を企画し、これまで約10回のツアーを実施した。関西国際空港や大阪のホテルから15~40人を案内し、けはや座で相撲を体験し、周辺でちゃんこ鍋を楽しめるよう工夫している。JTBグローバルマーケティング&トラベルの岡田忠浩・西日本営業所長は「相撲を絡めた企画を組み込み、国際会議誘致で優位に立つケースも出てきた」と話す。

 課題は県との連携だ。奈良県スポーツ振興課は2月下旬から3月にかけて一般の人が相撲部屋を訪問し、大阪場所を見学するイベントを企画したが、3市ゆかりの史跡を絡めた企画にはなっていない。県と密に連携し「オール奈良」の振興策に発展させる必要がある。

(奈良支局長 浜部貴司)

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