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日米韓連携で北のさらなる挑発に備えよ

2017/2/14 2:30
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 日米首脳会談のタイミングに合わせたかのように、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を強行した。核の脅威を振りかざす蛮行は断じて容認できない。日米は連携して厳しく対処するとともに、さらなる挑発に備えていく必要がある。

 韓国軍によると、北朝鮮が12日に北西部から発射した弾道ミサイルは約500キロメートル飛行して日本海上に落下した。最大高度は約550キロメートルに達し、通常より高い角度で打ち上げたという。

 北朝鮮メディアは、地対地中長距離弾道ミサイルの試射を「成功裏」に実施したと公表した。大出力の固体燃料エンジンを採用したとしており、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を改良した新型ミサイルの可能性がある。事実とすれば、ミサイル技術を着実に向上させていることになる。

 北朝鮮は米大統領選でトランプ氏が当選して以降、核実験やミサイル発射を控えていた。米新政権が北朝鮮にどのような態度で臨むかを注視してきたのだろう。

 トランプ大統領は安倍晋三首相との会談で、北朝鮮に核・ミサイル計画の放棄を求めたばかりだ。北朝鮮が再び挑発に踏み切った背景に、日米の強硬姿勢をけん制する狙いがうかがえる。16日は故金正日(キム・ジョンイル)総書記の生誕75年で、国威発揚と金正恩(キム・ジョンウン)政権の権威付けに利用する思惑もあろう。

 国連安全保障理事会はすでに北朝鮮に厳しい経済制裁を科している。最大の貿易相手である中国を含めた国際社会が結束し、制裁圧力を強めるのは当然だ。ただし、「東方の核大国」をめざすとする北朝鮮が核・ミサイル開発を容易に放棄するとは考えにくい。

 むしろ、核実験や弾道ミサイル発射を再び頻繁に繰り返す懸念が大きい。北朝鮮の脅威にどう対処し、不測の事態に備えていくか。

 トランプ氏は日米首脳の共同記者発表で「米国は日本と100%ともにある」と表明した。日米はその具体策として、韓国を含めて北朝鮮をめぐる情報の共有をさらに進めるとともに、ミサイル防衛などの協力を急ぐ必要がある。

 政治混乱が続く韓国では、野党勢力の間で米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備などに否定的な意見も出ているが、北朝鮮の核開発は北東アジアの安定を揺るがす深刻な脅威だ。韓国の与野党とも日米韓連携の重要さを共有すべきだ。

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