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日欧はEPA合意へ決断を

2017/1/15 2:30
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 大詰めを迎えている日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉で、双方は近く首席交渉官による会合を再開する。

 トランプ次期米大統領が環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を表明するなど、自由貿易への逆風が強まっている。こんな時こそ日本とEUは、政治主導で合意を決断できる環境を一刻も早く整えてほしい。

 EUは経済規模で米国を上回り、世界最大の単一市場だ。すでに韓国はEUと自由貿易協定(FTA)を結んでおり、日本も遅れを挽回しようと2013年からEUと交渉を重ねてきた。

 残された最大の焦点は関税の撤廃である。EUはチーズやワインなどの関税撤廃・削減を要求している。日本が受け入れないと、日本が求める自動車の関税撤廃に応じない姿勢を示している。

 ここに来て日本国内で、農産品の関税撤廃をめぐり「TPPを上回る譲歩に反対」との声が農業関係の団体や議員から出ている。

 TPPではたとえばチーズの一部製品の関税を維持した。これに対しEU側はTPPを上回る関税撤廃の要求をしているとされ、慎重な対応を求める日本国内の声が広がっている。

 しかし、TPPに参加する米国やオーストラリアなどの国と、EU加盟国では同じ農産品でも関心のある項目は異なる。

 日本がTPPの形式的な基準をもとにそれを上回る一切の譲歩を認めないという態度では、EU側と合意するのは難しい。EU側も柔軟な構えで、日本と妥協できる内容を瀬踏みしてほしい。

 トランプ次期米政権の下でTPPは足踏みを余儀なくされ、米国とEUの通商交渉も滞る公算が大きい。だからこそ保護主義的な動きに歯止めをかける日本とEUの政治的意思が試されている。

 3月以降は欧州の大国で国政選挙が相次いで実施される。それまでの間に日本とEUは交渉を合意に導き、自由貿易のけん引役となる責務を果たす必要がある。

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