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仕事と介護の両立へ働き方改革を急ごう

2017/1/7 2:30
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 仕事と介護を両立しやすくしようと、改正育児・介護休業法が施行された。介護休業を分割してとれるようになったほか、介護休暇も半日単位で使うことができる。

 介護は先の見通しが立ちにくく、長期間に及ぶこともある。大事なのは制度だけでなく、介護をしながらでも力を発揮できる職場環境を整えることだ。企業は働き方改革を急いでほしい。

 改正法は1日に施行された。介護休業は介護が必要な家族1人につき原則1回だったが、3回に分けることができる。家族が最初に倒れたとき、状況が変わったとき、終末期というように使え、負担軽減になる人は多いだろう。日数の上限は93日間で変わらない。

 短時間勤務などの拡充や残業免除制度なども盛り込まれた。とくに残業免除は介護が終了するまで利用できる。「介護離職ゼロ」は安倍晋三首相がかかげる政策の柱の一つだ。そのかけ声に沿った大幅な改正といえる。

 ただ制度はあくまで、両立を支える手段の一つにすぎない。硬直的な長時間労働を見直し、フレックスタイムや在宅勤務などの柔軟な働き方を広める。こうした基盤があってこそ、両立はしやすくなるし、制度も生きてくる。

 業務内容を精査し、不要なものは省く。時間ではなく成果で評価する仕組みを整える。これらは企業にとって待ったなしの課題だ。こうした見直しが進めば、制度にばかり多くを頼らなくても両立できる可能性も出てくる。

 避けたいのは、制度はあるが働き方改革が進まないという状況だ。働き手が最初から利用をあきらめて離職したり、職場で十分に力を発揮できなかったりすることになりかねない。本人はもちろん企業にとっても大きな損失だ。労働力不足に直面する日本経済にとっても足かせになる。

 介護はいつ始まるか分からず、負担の重さも時期により変わっていく。日ごろから企業のトップ自らが働きながらの介護を後押しする姿勢を示し、社内の支援策を周知しておくことは、社員が悩みをひとりで抱え込まず相談しやすくなるのに役立つだろう。

 75歳以上の後期高齢者になると介護が必要な人の割合が増える。団塊の世代が全員75歳以上になるのは2025年で、もう10年を切っている。改正法の施行を、働き方改革を急ぐきっかけとしてとらえたい。

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