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米で新たな通勤バン ルートをネット投票で決定 (三浦茜)

2016/4/29付
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 毎日の通勤を快適にするサービスが米サンフランシスコで広まっている。通勤バンのスタートアップ、Chariot(チャリオット)だ。同地に住んでいると、チャリオットのバンを朝晩ともに見かけない日はない。運転手を含めわずか15席だが、通勤においてはバスや電車のライバルとなる存在だ。

 チャリオットは2014年4月に創業した。現在、サービス提供エリアはサンフランシスコのみだが、月間で延べ4万人が乗車する急成長中のサービスだ。

「チャリオット」のバンは120~200人が集まれば新ルートを走る
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「チャリオット」のバンは120~200人が集まれば新ルートを走る

 通常のバスのように最初から決まったルートがあるのではない。小口資金を募るクラウドファンディングを活用。一般からルートを募集し、同一のルートに120~200人が投票したらチャリオットが走りだす。

 投票には最初の乗車券を購入する必要がある。ほぼ毎月のようにルートが新設され、11まで拡大した。現在も新たに2ルートが受け付け中だ。

 チャリオットは通勤に特化している。サイトでルートを確認すると、朝の時間帯は住宅街からオフィス街へ、夕方はその逆という形になっており、無駄のない運行になっていることがわかる。

 またバスなどと比べて停留所が少なく、効率よく目的地に着くことができる。運行時間はルートによって異なるが朝は6時半頃から9時半頃まで、夕方から夜は4時半頃から8時頃まで8~15分間隔で運行している。

 筆者も先日試しに乗ってみたが、非常に快適だった。事前にスマートフォン(スマホ)アプリで席を予約でき、座れないということがない。前述の通り停留所が少ないので、スムーズに目的地に向かうことができた。

 利用者は93ドルの1カ月定期(1回あたり2.1ドル)、または回数券(1回あたり3.75~5ドル)を購入し、アプリの画面を提示すれば乗車できる。公共交通バスの1カ月定期は70ドル、単発の乗車は2.25ドルだ。定期だと金額的には月に23ドルの差。快適代として払う価値はあると感じた。

 チャリオットは一般から募るだけでなく、法人向けのサービスも提供している。社員が住むエリアを効率よくルート化。会社がチャリオットの運行コストを負担し、通勤手段として社員に提供する。

 他の交通機関を使うにせよ通勤のコストは会社が負担するわけなので、より快適に通勤できれば社員も会社も双方にとってメリットがある。

みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズのマーケティングマネージャー。

みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズのマーケティングマネージャー。

 法人向けのバンにはWi―Fiが完備されている。グーグルやアップルなどの大手企業では通勤バスの提供があたりまえになりつつあるが、同等の環境を社員に提供できる。

 また、空き時間を利用したチャーターサービスもある。基本的に朝と夕方の通勤時間しか運行していないチャリオットの車体はお昼の時間、休日は空いている。バンを丸ごとイベントなどで貸し出す。

 類似のサービスも出てきている。スマホ配車アプリのウーバーテクノロジーズは昨年12月、シカゴで通勤版ウーバーの試験運用を始めた。朝と夜の通勤時間の相乗りをベースにしたものだが、ウーバーも交通スタートアップとして通勤カテゴリーは気になっているようだ。

 東京の満員バスや満員電車は、世界一劣悪な通勤環境ではないだろうか。チャリオットが東京に上陸したら、人気が出るかもしれない。

(スクラムベンチャーズ マーケティングVP)

〔日経MJ2016年4月29日付〕


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