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日韓首脳会談への布石に

2014/4/18付
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 日本と韓国の関係改善を妨げている歴史問題、とりわけ従軍慰安婦問題を話しあう外務省局長級協議がソウルで開かれ、今後も協議を続けていくことで合意した。

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権は慰安婦問題の決着をとくに重視し、かたくなともいえる対日強硬姿勢を続けてきた。ただ、ここにきて安倍晋三首相が旧日本軍の関与を認めて謝罪した河野談話の踏襲を明言し、日本が慰安婦問題を話しあう政府間協議に応じたことを前向きに受け止めている。

 今回の協議は日韓関係の冷え込みを憂慮するオバマ米大統領のアジア歴訪を前に、関係修復に向けた取り組みを示す思惑が双方にあった面は否定できない。とはいえ、協議の場を設けたこと自体が一歩前進といえるだろう。

 今後も協議を続けるなかで打開策を模索し、安倍首相と朴大統領による初の首脳会談の実現と関係改善への布石としたい。

 慰安婦問題をめぐる日韓の溝は深い。韓国側は「誠意ある措置」を求め、日本が法的責任を認めるとともに、首相による謝罪や政府予算を使った支援を期待しているという。日本政府はとくに法的責任については「決着済み」との立場で、協議でもこうした主張を改めて強調した。

 日韓は1965年の国交正常化の際に、請求権問題は「完全かつ最終的に解決した」とする協定を結んでいる。慰安婦問題で法的責任を認めれば、請求権協定そのものが揺らぎかねない。この点で日本側に譲歩の余地はない。

 韓国では戦時中に日本に強制徴用された韓国人への損害賠償を日本企業に求める訴訟も相次いでいるが、こうした賠償請求は本来、韓国政府が対処すべきものだ。

 一方で慰安婦問題は、女性の尊厳と人権に関わる問題だ。米欧からも日本に厳しい視線が注がれている。日本としては「アジア女性基金」を通じて元慰安婦への償いの事業を実施した経緯も踏まえ、人道的な見地から改めて、真摯に決着の道を探る必要があろう。

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