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混迷ウクライナの安定急げ

2014/2/25付
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 旧ソ連の大国、ウクライナで親ロシア派のヤヌコビッチ政権が事実上崩壊した。流血を伴う深刻な政治危機は収束しつつあるとはいえ、事態収拾への道のりはなお険しい。国際社会は同国の混迷に終止符を打つべく、一致団結して支えていく必要がある。

 今回の政治危機は昨年11月、ヤヌコビッチ政権が欧州連合(EU)との関係を強める連合協定の締結を直前になって凍結したのが発端だ。協定は将来のEU市場への統合にも道を開くはずだった。

 締結見送りに憤慨した市民ら反政権派は首都キエフなどで大規模な抗議行動を繰り返した。ついには警察・治安部隊との衝突に発展し、多くの死傷者が出た。統治能力を失った大統領は逃亡し、反政権派は首都を掌握した。

 議会は大統領代行を選任し、5月の大統領選実施を決めた。大統領の政敵で服役中だったティモシェンコ元首相は釈放され、次期大統領選への出馬を明言した。ウクライナの政治危機は当面、収拾の方向に向かうとみられる。

 ただ、予断は禁物だ。ウクライナは歴史的に東部は親ロシア派、西部は親欧州派の住民が多い。親ロか親欧かの路線対立は国を二分する論争だ。かつて「オレンジ革命」といわれる民主革命を経て、いったんは進んだかにみえた親欧米路線が頓挫した経緯もある。

 責任の一端はEUとロシアにもある。いずれもウクライナを自陣に引き寄せるため、綱引きを演じてきた。とくにロシアは経済的な圧力をかけ、EUへの接近をけん制した。ヤヌコビッチ政権がEUとの連合協定締結を見送ると一転して、安価での天然ガス供給や多額の金融支援を約束した。

 独立国家の将来を決めるのは国民自身である。EUもロシアもまずはウクライナの混迷打開を優先し、民主的な大統領選の実施を含め、安定的な体制移行の実現に協力すべきだ。欧州とロシアのはざまに位置するウクライナの政情安定は地域の平和と秩序維持に直結することを忘れてはならない。

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