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春秋

2013/11/25付
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 管理職やグローバル人材に絞った転職支援サービス会社がある。会員の9割が男性で、平均年収もサラリーマンとしては高い様子。この支援会社が先日、ある「業界」の経営幹部を募る催しを開き、関心のある会員70人が耳を傾けた。この「業界」とは何か。NPOだ。

▼募集する3団体は途上国の飢餓解消や、問題を抱えた生徒を指導する教師の支援などに取り組んでいる。設立者の経歴を見ると、東大、一橋大などを出て、マッキンゼーなど外資系コンサルティング会社で勤務経験のある、いわばビジネス界ではつわものといっていい顔ぶれ。年齢は20代から40歳前後の若手、中堅たちだ。

▼米国では高学歴で挑戦の好きな若者が、あえて社会問題の解決を掲げるNPOに就職する動きが目立つという。リーマン・ショックで人生観が変わった。基盤の安定したNPOが育ち十分な収入を得られる例が増えた。難しい現場での経験を買い、企業が幹部候補生として迎え入れ始めた。そうした背景が重なったようだ。

▼日本政策金融公庫では昨年度のNPO法人向け融資が件数、金額とも過去最高になったそうだ。その時々の時代の要請に合わせて人やカネが従来の壁を越えて動く。ネットの普及が個人や小さな団体の情報の収集と発信を助ける。米国の今に日本の未来が見えるという法則は、こうした分野でも当てはまるのかもしれない。

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