トップ > 社説・春秋 > 記事

春秋

2013/10/7付
共有
保存
印刷
その他

 パンの上に寝そべったり、食材を顔に張り付けたり。今年の夏、飲食店や小売店のアルバイトが規則を踏み外した行いをし、写真に撮ってネットで公開するという出来事が相次いだ。自社で同じようなことが起こるのを防ごうと、企業が研修を増やしたと本紙が伝える。

▼店長と交流する場を設けたり、仕事の権限を広げたりして、職場への参加意識を持ってもらうそうだ。景気回復で人を集めにくくなり、厳罰主義で離職者を増やしたくないとの事情もあるという。24時間営業の普及などで、運営をバイトに任せる時間も長い。最後は店員一人ひとりの自覚や責任感次第。企業の悩みは深い。

▼人材育成コンサルタントの太田彩子さんは以前から学生アルバイトに、「時給マインド」を抜けだそうと呼びかけている。頑張っても手を抜いても時給は同じ。それなら費やす労力は最低限でいい。そんな発想で働くと「もっとも損をするのは自分」だと説く。せっかくの学びと成長の機会を逃すことになるからだという。

▼接客、陳列、後輩の指導、もてなしの心、笑顔の見せ方。そうしたことをお金をもらい学べるのがアルバイトだ。ある雑貨店の研修でそう説いたところ、店で働く大学生のほとんどが志望企業に就職できたそうだ。職場は自分自身の成長の場。そんなふうに思えるなら、困った振る舞いをする気は起こらないのではないか。

春秋をMyニュースでまとめ読み
フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

アルバイト小売店食材

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報