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これでいいのかシーテック

2012/10/5付
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 IT(情報技術)分野の国際見本市「シーテック」が千葉県の幕張メッセで開かれている。今年は日中摩擦を受け中国企業が22社出展を中止したが、日本のITの競争力低下を背景に、海外からの出展は2年前から急減している。情報発信力の強化が急務だ。

 今年の出展は624社とリーマン・ショック前に比べ3割以上減った。海外からは161社とピークの半分以下で、来場者も2割近く減っている。国際見本市といいながら、国内色が強まっているのは残念なことだ。

 今回は自動車や住宅のIT化をテーマに加えたため、トヨタ自動車やクラリオンなどが初出展した。日本が得意な車の技術とITを融合し、新しい生活様式を提案する試みは評価できる。

 海外からは中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)が初めて出展した。経営統合するソフトバンクやイー・アクセスの技術基盤を担う企業で、海外勢が強い携帯市場での新顔といえる。

 シーテックの集客力が落ちた背景には上海やシンガポールなどの台頭がある。10年前なら技術力で人を呼べたが、その技術にも陰りがみられる。情報発信力を高めるには抜本的な対策が必要だ。

 そのためにはまず、幕張メッセでこのまま続けるべきかどうかを検討すべきだろう。羽田空港が国際化し、都心のホテルも増えている。別の会場を考えてもいい。

 10月上旬も微妙な時期である。年末商戦の実質的な商談が終わっており、最近は日本企業も海外の見本市で先に商品発表する例が増えている。さらに中国では国慶節の大型連休の時期にあたる。

 運営形態にも課題がある。現在は3つの業界団体の共同開催だが、所管の役所が異なり、海外の見本市に比べ機動性に欠ける。

 東京モーターショーなどとの連携も重要だ。来年は車のIT化を促す「ITS世界会議」が9年ぶりに東京で開かれる。電気自動車など車とITを上手に融合し、日本の強みを見せる必要があろう。

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