福島第1原発、10月「冷温停止」遠のく
工程表見直し必至

2011/5/13付
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 東京電力の福島第1原子力発電所1号機で圧力容器と格納容器の損傷が決定的となり、冷却水の水位を上げるのが難しくなった。圧力容器の大部分を水に浸す「冠水」は計画通りには進めにくく、東電は水位が低いまま外付けの冷却装置を動かす方法などを検討する。10月ごろまでに冷温停止を目指すとしていた「工程表」の見直しは必至だ。

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 東京電力は福島第1原子力発電所1号機の原子炉に、これまでに計約1万トンを注水した。原子炉圧力容器の容量360トンと格納容器7400トンの合計を大きく上回る。圧力容器と制御棒を入れる案内管との溶接部に隙間ができ、水が漏れているもようだ。全体で数センチメートルの穴が開いたのに相当する漏水があるという。

 圧力容器の底には、溶けて崩れた燃料が塊としてたまっている可能性がある。圧力容器の温度はセ氏100~120度でそれほど高くないため、外側はある程度冷えているとみられるが、内部が熱いままだと冷却に時間がかかる。

 一方、格納容器の損傷理由や水位は不明だ。圧力容器の損傷部から燃料の一部が格納容器に達し、底部を傷めたとの見方もある。格納容器の水漏れが多いままだと「冠水」は難しくなる。

 東電が4月17日に発表した「工程表」では7月中旬までに1、3号機で「冠水」を実施するとしていた。1号機はモデルケースとして、原子炉建屋の換気などを経て最初に本格的な作業を始めたが第一歩で大きくつまずいた。冠水を計画通り続けるには損傷箇所の修理が必要だが放射線量が高い可能性が高く、作業は危険を伴う。

 2号機も格納容器の損傷が確実とされるが、原子炉建屋内の湿度が高くてロボットによる内部確認も難しい状況だ。3号機の建屋は10日にロボットによる放射線量の測定で、1時間あたり約120ミリシーベルトと極めて高い場所があった。換気などをしないと作業は難しい。これまでの工程表の実施状況と見直し内容は、政府・東京電力統合対策室が17日に発表する予定だ。

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