配当金狙いの投資の心得

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2010/9/15付
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 配当金を狙った株式投資に注目が集まっている。投資額の何%が配当として返ってくるかを示す「配当利回り」が株価の低迷で上昇する一方、長引くデフレを背景に長期金利は低下。高配当銘柄をじっくり保有し、定期的に配当を受け取る手法に投資妙味が出ている。ただ、円高や米欧景気の減速懸念などで企業業績の先行きは不透明。減配や無配転落などのリスクにも目配りが必要だ。

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 「定期預金に預けるよりも有利。投資してもすぐに破綻はしないだろう」。東京都内の中堅企業に勤める50代の会社役員は8月、大手銀行株を約50万円分取得した。配当利回りは4%台と株価の低迷で高水準で推移している。普通預金(0.04%程度)や3年物定期預金(0.08%程度)の利率を大幅に上回り、少額なら預金に寝かせておくより有利と判断した。

 9月に入り、4~9月期の配当(中間配当)の権利取りを意識した動きも出ている。配当を受け取るには権利確定日の3営業日前に株式を保有していなければならない。9月30日が権利確定日の場合、権利付き最終売買日は27日。業績が比較的安定している電力株や薬品株の物色が目立ち、東北電力や科研製薬などが高値を更新している。

 株価の低迷を受け、1株当たりの年間配当金を株価で割った「配当利回り」が上昇している。東京証券取引所第1部に上場する全企業の予想配当利回り(単純平均)は、10日時点で2.03%。4月26日に1.60%と年明け以降で最低となったが、その後上昇し、2009年5月以来の高水準となっている。

 一方、長期金利は低下傾向にあり、代表的な指標となる新発10年物の国債利回りは10日時点で1.15%。8月に入ってからは1%を割り込んで推移した。10月発行分の個人向け国債(固定金利5年物)の表面利率も0.23%と、06年1月の発行開始以来最低となった。

 この結果、配当利回りが長期金利を上回り、かつての「株式の値上がり益が見込めることから配当利回りは長期金利よりも低い」という状態が逆転。最近はその差が拡大する傾向にある(グラフA)。

企業の余力増大

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 配当利回り上昇の背景にあるのが、企業の手元資金の増大。上場企業(金融など除く)の今年3月末の現預金と短期保有の有価証券を合計した手元資金は63兆円と、00年3月期以降で最大となり、配当に振り向ける余地が広がっている(グラフB)。投資抑制などで資金の流出を抑えたうえに、新興国を中心に売り上げが伸びて業績が回復。上場企業の11年3月期の連結経常利益は前期比39%増となる見通しだ。

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