ニュースの深層

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

スマホでエアコン操作 パナソニック断念の不可思議 経産省、今年度中に規制緩和へ

(1/4ページ)
2012/9/16 7:00
共有
保存
印刷
その他

 東京・六本木の六本木ヒルズ。9月10日から「パナソニック スマート家電ウィーク」と銘打たれたイベントが開催されていた。パナソニックの最新家電が展示され、多数のプレゼントやトークライブが花を添える。「スマート家電」を大々的にピーアールするキャンペーンだが、心なしか盛り上がりに欠けていた。何しろ目玉商品の目玉機能に、行政から物言いがついたのだから。

「パナソニック スマート家電ウィーク」のイベント風景(14日、東京・六本木ヒルズ)
画像の拡大

「パナソニック スマート家電ウィーク」のイベント風景(14日、東京・六本木ヒルズ)

 同イベントは六本木ヒルズのほか、表参道ヒルズやお台場ヴィーナスフォートなど都内4カ所で17日まで開催。中でも8月に発表し、10月に発売予定の新型エアコン「Xシリーズ」は、外出先からスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)で遠隔操作ができるとあって、イベントの目玉となるはずだった。ところがイベント最中の12日、水を差すような発表がパナソニックからなされた。

■中途半端なスマホ連携機能に

 「8月21日発表のルームエアコン『Xシリーズ』ニュースリリースの内容について、一部を次の通り変更させていただきます。ご迷惑をお掛けいたしますことを深くお詫(わ)び申し上げます」「スマート アプリ機能から『運転オン』に至る可能性のある『どこでもリモコン』機能、『myエアコン設定』機能を削除いたします」――。

パナソニックが発表したスマホ対応の新型エアコン「Xシリーズ」(右)。スマホの画面はスマート家電と連携する専用アプリ(8月21日)
画像の拡大

パナソニックが発表したスマホ対応の新型エアコン「Xシリーズ」(右)。スマホの画面はスマート家電と連携する専用アプリ(8月21日)

 Xシリーズ最大の特徴はスマホとの連携機能。別売りの無線機器を購入し、米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」や米グーグルのOS(基本ソフト)「アンドロイド」を搭載したスマホ端末に専用アプリをインストールすれば、外出先からでも電源のオンオフが可能になる。1カ月先までタイマー予約ができる「カレンダー予約」や、2つの温度の範囲で室温をキープする「ダブル温度設定」も売りだった。しかし、これらはすべて仕様から「削除」された。

 残った機能は、スマホからの「電源オフ」、スマホで電気代などを確認できる「エコ情報」など中途半端なものに。イベント会場にいたパナソニック社員はこう話す。「イベント直前にエアコンの説明パネルを急きょ作り直したりと、もうバタバタでした……」

 きっかけは、経済産業省からの1本の電話だった。

■法令の解釈を見誤ったパナソニック

 話は8月21日にさかのぼる。この日、家電復活に向けスマート家電戦略を推し進めるパナソニックは、満を持してエアコンの最上位機種、Xシリーズを発表した。

 説明会は盛況に終わり、「スマホでエアコン操作」など多くの記事や番組で紹介された。安堵の空気に包まれるパナソニック。しかし同じ日、経産省で家電製品の安全対策などを担当する製品安全課からかかってきた電話が、その空気を暗転させることになる。

  • 前へ
  • 1ページ
  • 2ページ
  • 3ページ
  • 4ページ
  • 次へ
共有
保存
印刷
その他

電子版トップテクノロジートップ

【PR】

ニュースの深層 一覧

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

シャープ代表取締役社長の戴正呉氏(左)と同社代表取締役副社長兼管理統轄本部長の野村勝明氏(右)

目指すは「人に寄り添うIoT企業」、新生シャープへ大改革 [有料会員限定]

2016年春に総額3888億円の出資を受けて台湾・鴻海精密工業(通称:フォックスコン)の傘下に入って約1年。シャープが輝きを取り戻しつつある。こうした姿が、シャープが2017年3月13日に大阪府堺市の本社で開催した、…続き (5/26)

アプリを用いた臨床研究が活発になってきた。写真は順天堂大学による眼科領域の臨床研究用アプリ「ドライアイリズム」

慶応医学部「iPhoneアプリ臨床研究中止」の波紋

 慶応義塾大学医学部が2017年2月末に発表した1本のニュースリリースが波紋を広げている。2015年11月に公開したスマートフォン(スマホ)向けアプリ「Heart & Brain」の提供を、2017年…続き (5/19)

写真1 断層が建物の直下に露出し、利用不可となった東海大学阿蘇キャンパス。同大学は阿蘇キャンパスについて、現地での再建を断念。利用可能な農場などは再整備したうえで、2018年度以降に実習などに使う方針を示している(写真:日経アーキテクチュア)

熊本地震「活断層」の教訓、地盤ずれに対応した安全策を [有料会員限定]

 2016年4月に発生した熊本地震では、断層による地盤のずれが直接の原因となる建物被害が生じた。発災から約1年がたち、今後の施設や街づくりの方針を検討するなかで、活断層の危険をいかに克服していくかが課…続き (5/17)

新着記事一覧

最近の記事

【PR】

日経産業新聞 ピックアップ2017年5月26日付

2017年5月26日付

・気になる商品、アプリで取り置き イポカが来店促進、交通インフラ企業と連携
・水素精製 実証大詰め 千代田化工、風力で水を電気分解
・ボッシュ日本法人、工場のIoT導入を倍増
・帝人、自動車向け複合材の拠点数 1.5倍に
・コニカミノルタ、X線画像の診断部鮮明に 新画像処理技術…続き

日経産業新聞 購読のお申し込み
日経産業新聞 mobile

[PR]

関連媒体サイト